ご挨拶

「鋼に対して嘘をつかない鍛冶屋」これはお客がわからないからといって製品に手を抜かないという意味をもっています。

金属加工業で有名な新潟県三条市、三条の鍛冶技術は400年以上前から継承されています。創業以来山村製作所はこの三条の鍛冶屋とともに研鑽を重ね、熱間圧延圧着、温間鍛造、冷間鍛造、そして研削加工技術を用いて各種刃物用生地を製造し供給をしています。
近年ではこの技術を西洋の鋏である理美容鋏に用いて理美容鋏生地を製造するとともに、当社オリジナル理美容鋏ブランド「景雲」を立ち上げ国内外で評価を戴いています。

私たちが取り扱っている“刃物”は日本史の中でも「作り手」,「使い手」共にこだわりを持って継承されてきました。この継承された技術を使い,進化させ,嘘をつかない鍛冶屋の製品を世界に供給することが私たちの使命であり社会貢献だと考えています。
各人が主体性を持ち、「少数精鋭」ではなく泥臭くとも「少数精一杯」で仕事に取り組むことが私の基本的な考えです。

これからも一歩一歩確実に前に進み、「三条の鍛冶屋」としてチャレンジしてきます。

株式会社 山村製作所 代表取締役社長 山村興司

 

会社概要

商  号 株式会社 山村製作所
住  所 〒955-0814 新潟県三条市大字金子新田丙875番地6
T E L 0256-32-1424
F A X 0256-32-3874
役  員 代表取締役社長 山村興司
取締役会長 山村登
創  業 1948年
設  立 1969年
資 本 金 2,000万円
従業員数 24名(2023年1月現在)
取引銀行 三条信用金庫 島田支店
大光銀行 三条支店
三菱UFJ銀行 新潟支店
事業内容 株式会社プロテリアル(旧:日立金属株式会社)刃物鋼代理店
各種刃物用生地製造販売
冷間温間プレス鍛造加工
敷地面積 5,082㎡
工  場 2,640㎡

 

会社沿革

昭和23年11月 鋸柄込付業として、三条市西裏館1丁目65番で山村達司個人で開業
昭和30年8月 鋸柄込付を溶接に行う技術を開発。三条の鋸量産化に寄与。
昭和43年6月 三条市鋸協同組合の一員として、三条市金子新田丙875-6に移転。
昭和44年6月 株式会社山村製作所として法人に改組。資本金300万円、山村達司社長に就任。
昭和45年4月 クラッド鋼板を自社開発。
昭和45年8月 包丁の製造方法を開発。(特許)
昭和47年8月 植木、花鋏等の製造方法を開発。
植木鋏業界発展に寄与。
昭和48年1月 業務拡大により鋸協同組合内に工場取得、増築。(132平方メートル)
昭和50年9月 真空方法によるクラッド鋼板の製造を開始する。
昭和50年7月 包丁の製造方法特許が認可される。
包丁業界発展に寄与。
昭和51年11月 業務拡大により鋸協同組合内に工場取得。(198平方メートル)
昭和58年10月 精密プレス鍛造開始。ノミ等の製造技術を開発。ノミ業界発展に寄与。
昭和61年3月 業務拡大により工場増築。(165平方メートル)
昭和61年4月 プレス鍛造機増設し、理美容鋏・鉋等の製造技術開発。理美容・鉋業界発展に寄与。
昭和62年4月 業務拡大により鋸協同組合内に工場取得、増築。(132平方メートル)
昭和63年4月 業務拡大により鋸協同組合内に工場取得、増築。(297平方メートル)
昭和63年6月 山村達司 会長に就任
山村登 社長に就任
平成元年3月 業務拡大により工場増築(158m2)
平成元年10月 資本金600万円に増資
平成2年1月 業務拡大により鋸協同組合内に工場所得
平成2年10月 資本金1000万円に増資
平成4年7月 直流100馬力リバース式ロール圧延機導入
平成4年10月 資本金2000万円に増資
平成7年1月 鋸協同組合内に工場取得(408m2)
平成8年11月 鋸共同組合内に工場取得(98m2)
平成10年10月 自動研磨機を導入、理美容鋏の機械加工開始。
平成10年12月 株式会社プロテリアル(旧:日立金属株式会社)と共同開発し理美容鋏に適した鋼、安来鋼ATS314を開発。理美容鋏業界発展に寄与。
平成12年10月 洋鋏組合内に工場取得 (2722m2)
平成15年7月 工場敷地内に鍛冶ギャラリー完成、鍛冶の技を展示。
平成17年4月 IHI対流加熱付加圧ガスクエンチ横型真空炉を導入。熱処理業務(球状化焼鈍、真空焼入れ。) を開始。
平成17年8月 オリンパスのマイクロスコープを導入、品質管理の向上をはかる。
平成17年8月 8台目となるワイヤーカット導入セニング鋏の増産を計る。
平成18年9月 自社ブランドダマスカス鋼理美容鋏完成品「景雲」設立。「景雲」商標登録。
平成19年8月 自動円筒鋏加工機2台導入。理美容鋏の蛤刃加工を自動化。
平成20年2月 スキ鋏のクシ刃の先端の特殊形状の特許取得「特許4073352号」
平成21年10月 特許2個目となるスキ鋏のクシ刃の先端の特殊形状の特許取得「特許4395028号」
平成23年4月 ダマスカス鋼によるエンボス加工理美容鋏完成品「小鍛冶」完成。「小鍛冶」商標登録。
平成26年5月 山村達司 相談役に就任。山村登 会長に就任。山村興司 社長に就任。
平成26年10月 特許3個目となるスキ鋏のクシ刃の先端の特殊形状の特許取得「特許5639624号」
平成26年11月 合計4台となる、自動円筒鋏加工機を2台導入。理美容鋏の蛤刃の増設を計る。
平成27年12月 鋏加工機峰・刃加工機2台導入。
平成28年5月 理美容鋏磨き部門立上。ミラー研磨加工を内製化。
平成29年1月 鋏刃裏スキ加工機導入。理美容鋏の裏スキの精度向上。
平成29年3月 第一号棟建屋増築。複合材料製造の拡充。
平成30年3月 業務拡大により2960㎡の工場に隣接する土地を取得。
平成30年3月 CNCタッピングセンタ加工機導入。理美容鋏のヒットポイント部穴あけ自動化。
平成30年8月 理美容鋏溶接機導入。理美容鋏のヒットポイント部穴あけ自動化。
令和4年3月 平成30年に取得した2960㎡の土地を駐車場として整備。
令和4年11月 測定室・製図室完成。鋼材の成分分析の検証・品質管理の向上を図る。
令和5年9月 三条市私立大学の研修開始。産学連携実習生受入。

当社のルーツ

越後鍛治の刀匠

山村製作所の刃物作りのルーツは日本刀にあります。日本古来の折れず、曲らず良く切れる日本刀の技術を基本とし、刃物の理論と技術を日本の冶金学の第一人者である岩崎重義氏に師事。当社は常に刃物に対して正直に取り組んでおります。

 

越後鍛冶の刀匠「岩崎重義」氏から引き継がれた理・美容鋏の流れ

砂鉄

玉鋼
海綿鉄

日本刀

岩崎重義作
和剃刀

西洋剃刀
安来鋼440C・安来鋼ATS314

理美容鋏各種

 

世界の鍛冶職人「岩崎重義」とは
■プロフィール
1933年 神奈川県横須賀市生まれ。
新潟県三条市の刀匠。
父、岩崎航介氏と共に日本刀の材料である玉鋼(たまはがね)の研究を極め、自ら越後鍛冶を名乗り、科学的研究と実践をもって優秀な刃物造りに半生を捧げる。
正倉院の剣類の調査、途上国への技術協力を始め、刃物鍛冶として内外で活躍。
1998年にはドイツ、ミュンヘン国際手工業見本市50年記念事業に招かれ、伝統的な日本の刃物鍛冶技術を実演。その技に対し「匠の技」の大賞、「バイエルン州政府首相金賞」を受ける。
名実共に世界を代表する鍛冶職人である。
現在、三条製作所代表。
新潟県技術アドバイザー(打ち刃物、熱処理担当)また三条鍛冶道場筆頭師範として、鍛冶の実技体験の普及、若手技術者育成などにも力を尽くしている。